生理前のイライラとセロトニン不足について

セロトニン神経

 

生理前のイライラの原因は、ホルモンバランスの乱れによるものが主な原因と考えられているのですが、それに関連してもう一つ、「セロトニン」という神経伝達物資が不足することによっても、イライラを引き起こしてしまうケースがあります。

特に女性が不足しやすい「セロトニン」の正体と、セロトニン不足が引き起こすさまざまな体調不良、そして、そんなセロトニン不足の対処方法についてまとめてみました。

 生理前になるとセロトニンが不足する?

セロトニンという神経伝達物質は、女性は男性よりも分泌量が約半分しかなく、絶対量という点でも男性よりは少ないのですが、

女性の場合は生理前になると、それに輪をかけて、女性ホルモンのホルモンバランスが乱れてしまうことによって自律神経が混乱をきたし、セロトニンの分泌量が低下してしまうという現象が生じてしまいます。

そんな、女性にとっては非常に不足しやすい存在ともいえるセロトニンですが、そんなセロトニンにであるからこそ、セロトニンの正体をしっかりと把握して、自分の味方に引き入れなくては、セロトニン不足を本当に改善することにはなりません。

セロトニンの絶妙なバランス感覚

セロトニンは神経伝達物質の一つで、人間にとって重要な「三大神経伝達物質」の一つに数えられています。

そして、別名「幸せホルモン」とも称されているセロトニンの主な働きは、人間の「精神の安定」にあります。

先ほど述べた「三大神経伝達物質」の残りの二つは、「ドーパミン」と「ノルアドレナリン」なんですが、セロトニンの大きな役割の一つは、その「ドーパミン」と「ノルアドレナリン」の中を取り持って、二つのバランスを一定に保つことなのです。

イライラするのはノルアドレナリンが多すぎるから?

三大神経伝達物質の一つノルアドレナリンは、人間がストレスを感じたときに主に分泌されます。

これは人間というか、動物に備わった防衛本能のようなもので、身の危険を感じたり、恐れや不安を抱いたときには、ノルアドレナリンが分泌されるのですが、身近な例では、テレビの「のど自慢」番組への出演を考えてみましょう。

リハーサルも終わっていざ本番。客席にはたくさんにお客さんが詰めかけています。

あなたは舞台袖で次に迫った出番を待っています。その時の心境はどうでしょう?

まさに口の中は渇ききって心臓はバクバク、そんな状態ではないでしょうか?

実はこれが、ノルアドレナリンの分泌によってもたらされた症状なのです。

たとえ「のど自慢」の晴れの舞台であっても、あなたはたくさんの人の前で歌わなければならないということに対して一種の “恐怖心” を抱いています。

人間の本能として、恐怖を感じたときには脳(精神)を緊張させなくてはなりません。

差し迫った恐怖に、なにも考えず、なにも感じずに「のほほーん」としていたら、それこそその恐怖に飲み込まれてしまいます。

分かりやすい例がアフリカの大草原のライオンとシマウマ。

ライオンとシマウマライオンが近くに来てシマウマを狙っているという状況で、シマウマが恐怖を感じていても、「のほほーん」としていては、それこそライオンの思うがままです。

シマウマは本能的に脳を緊張させて、心臓をバクバクさせて、差し迫った恐怖を全身でとらえ、ライオンから逃れようと走り出すのです。

なお、ノルアドレナリンは脳に与えるホルモンですが、身体に与えるホルモンは「アドレナリン」といいます。

アドレナリンは脳ではなく、身体に作用します。

「火事場の馬鹿力」の例えでもあるように、人間は追い詰められた瞬間にはとてつもない力を出すときがあります。

これはまぎれもなくアドレナリンが作用した証拠なのです。

話が逸れましたが、ノルアドレナリンの分泌はこのように、脳にとてつもない緊張感をもたらしてしまいます。

まずはこのことを覚えておいてください。

ノルアドレナリンと対局を成すドーパミンって?

一方「ドーパミン」というホルモンは、ノルアドレナリンが「恐怖」だったのに対して、人間が「快感」を覚えたときに分泌されるホルモンです。

「快感」、すなわち「気持ちいい」と思った瞬間ですね。

人間はこの「心地よさ」が忘れられずに、またその「心地よさ」を追い求めていきます。

なにかをして褒められて時にもドーパミンは分泌されますから、人間が褒められる行動を率先して行ってしまうのも、ドーパミンの作用によるものなのです。

ただし、ドーパミンには良くない結果をもたらすこともあります。

ギャンブルなどで大金をあててしまった場合、または、いけない薬で気持ちがハイになってしまったとき

このようなときも「心地いい」と思い気持ちは同じですので、ドーパミンは分泌されます。

スロットマシーンでも、そんな心地よさが忘れられなかったりしたら、またギャンブルやいけない薬に手を出してしまうことになります。

ギャンブルなんて当たるのはそもそも偶然ですから、「心地よさ」を追い求めて何度も手を出してしまうと、それこそ身の破滅を招いてしまいます。いけない薬にしても同じことです。

そのような状態を「依存症」というのですが、「心地よさ」を求めてもそれを手にすることができなかったとしたら・・・。それはちょっとイライラがつのってしまいますよね。

ドーパミンの過剰分泌は、このような作用をもたらすこともあるのです。

ドーパミンとノルアドレナリンの仲を取り持つセロトニン

ノルアドレナリンの過剰な分泌は、脳に緊張感をもたらし、ドーパミンの分泌は、快楽を通り越して依存症を招き、イライラをつのらせる。

そして、そんな両者の仲を取り持つのが「セロトニン」というわけです。

セロトニンが分泌されることによって、ノルアドレナリンとドーパミンはうまくバランスが取れるようになり、どちらかが過剰に作用することが抑えられるのです。

けれど、生理前になって、女性ホルモンのホルモンバランスが乱れてしまい、自律神経が混乱をきたし、セロトニンの分泌量が低下してしまうと、ノルアドレナリンとドーパミンのバランス関係が崩れ、どちらかが過剰になってしまい、いたずらに脳が緊張してしまってイライラ・・・。漠然と「心地よさ」を追い求めるも、それを満たしてくれるものは何もなくてイライラ・・・。

セロトニンの不足はこのような症状を生み出してしまうのです。

生理前のセロトニン不足、その対処法は?

セロトニン不足を解消するにはいくつかの方法があります。

運動

有酸素運動はセロトニン神経を活性化すると言われています。

特に、ウォーキングやジョギング、自転車、水泳などの一定のリズムに沿って体を動かす有酸素運動は効果的です。

かといって、生理前の体調が優れないときに激しい運動をするのは逆効果です。

有酸素運動はなにも激しく行う必要はありません。

ちょっとした気分転換の要領で気軽に取り組んでみてください。

食べ物

セロトニンの合成をサポートする栄養素に「ビタミンB6」があります。

ビタミンB6は、赤身の魚、肉類(牛・豚・鶏)や肉類のレバー、バナナなどに多く含まれています。

けれど、セロトニンのことばかり考えて、これらを集中的に食べるのも考え物です。

栄養素というのはバランスよく摂取してはじめてその効果が発揮されます。

ビタミンB6が不足しているのならビタミンB6が含まれる食品と、その他の食品をバランスよく食べる。

また、普段からビタミンB6が足りているようなら、無理にそれ以上ビタミンB6を摂る必要なないでしょう。

朝日を浴びる

朝日を浴びることによって体内時計がリセットされ、セロトニン神経が目を覚まします。

セロトニン不足が気になったら、いつもよりちょっと早起きして、30分くらいでOKなので、外を少し散歩してみるのもいいでしょう。

有酸素運動の効果も相まって、一石二鳥の効果も期待できるでしょう。