エストロゲンのサプリメント、としての大豆食品の食べ方

大豆イソフラボンのたっぷり入ったお味噌汁

生理前のホルモンバランスを整えるためや、更年期のエストロゲン不足を補うために、大豆イソフラボンが入った納豆や豆腐、豆乳といった大豆食品を積極的に食べている女性の方はたくさんおられることと思います。

では果たして大豆食品は、エストロゲンの代替サプリメントとしての役割を、どこまで発揮してくれるのでしょう?

「植物エストロゲン」とも呼ばれている “大豆イソフラボン” の正体を、その最新事情とともに徹底解明していきます。

大豆イソフラボンのすごいところ

大豆食品(大豆イソフラボン)をエストロゲンの代わりに摂取する前に、大豆食品がどれほど偉大か? という点を確認しておきたいと思います。

そこで、大豆イソフラボンのすごいところを、主なもの五つにしぼってまとめてみました。

美肌効果

女性ホルモンのエストロゲンは別名「美肌ホルモン」と呼ばれ、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進して、女性の美肌作りには大きな貢献をしているのですが、イソフラボンも負けず劣らずせっせとコラーゲンとヒアルロンさんの生成をサポートしてくれます。

抗酸化作用

抗酸化作用とは、カラダが「酸化」しないように対抗する作用のこと。

トタン板や釘って古くなって酸化すればサビでボロボロになってしまいますが、人間のカラダもそれは同じ。

カラダの中の細胞が酸化してしまうとそれが直接老化の原因になってしまいます。

血流改善

年齢を重ねるにつれ、血液の濃度って気にしている方も多いと思いますが、イソフラボンはそんな血液中の気になる悪玉コレステロールが増えないように抑え込んでくれる作用を備えています。

骨粗鬆症予防

人間の骨というのは、ずっと何年も同じ状態ではなくて、骨は骨でその骨の細胞単位で代謝、つまり古いものが壊れて新しいものに入れ替わるという作業をずっと繰り返しています。

けれど女性は歳をとると、新しくできてくる骨の細胞がグンと減ってしまうために骨がもろくなってしまいます。

イソフラボンには、そんな古い骨細胞が壊れていくスピードを抑制してくれる働きがあります。

エストロゲン様作用

女性にとって、これがいわゆるイソフラボンの「目玉の作用」といっても過言ではないでしょう。

イソフラボンはエストロゲンとその分子構造がとても似通っていて、エストロゲンのために用意されている凹に、イソフラボンの凸がカパッとはまることができるのです(簡単に言うとですが・・・)。

これによってイソフラボンはエストロゲンの代用の役割を果たすことができるため、エストロゲンの量が減少する40代後半には大変有用ということになるのです。

ただその作用は、本物のエストロゲンに比べると、弱いことは事実です。

そこで注意したい大豆食品の食べ方

エストロゲン様作用を期待するならしっかり和食を食べましょう

このように、人間のカラダ、特に女性のカラダにとっては大変興味深い大豆イソフラボンですが、実は、大豆イソフラボンにも種類があって、その種類によってはカラダの中での働きも違ってくるようなのです。

大豆イソフラボンは、大豆食品を口から摂取することで体内に運ばれますが、実はそのあと、カラダに吸収されやすいイソフラボンとそうでないイソフラボンがあるのです。

グリコシド型(配糖体)イソフラボン

”配糖体” ということで、糖がついたままのイソフラボンです。分子が大きいのでそのままでは体内に吸収されません。

吸収されるには腸の中に入って、腸内細菌によって糖が切り離される必要があります。

このような面倒な過程を経なければならないグリコシド型のイソフラボンは、もう一つのイソフラボン「アグリコン型」に比べて、体内への吸収は悪いと考えられています。

アグリコン型イソフラボン

こちらは「グリコシド型」と違って、最初から “糖” は外れたカタチになっていますので、体内への吸収スピードは大変速くなり、それゆえ吸収率も良いといわれています。

 

このことから、同じイソフラボンを摂取するなら、断然「アグリコン型」の方が効率がいいと考えられているのですが、では、

アグリコン型イソフラボンはどのような大豆食品に含まれているのでしょう?

結論から言えば、アグリコン型イソフラボンを含む大豆食品は味噌と醤油だけということになります。

ただ、味噌と醤油なんてそんなにたくさん食べられるものではありませんし、食べ過ぎは逆に健康を害する結果を招きかねません。

大豆イソフラボンもそうですが、人間が健康を考えた場合、特定の成分だけを集中的に摂取することよりも、栄養バランスの良い食事を摂ることの方が重要です。

最近の傾向として、「和食離れ」が加速しているというニュースも時折目にしますが、そのような傾向の中では、「味噌汁を全く食べない」、あるいは「たまにしか食べない」といった食習慣を持っておられる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

大豆食品なら豆腐、納豆、そして味噌汁などをまんべんなくバランス良く食べる習慣。

これこそが、エストロゲンのサプリメントとして大豆食品を食べるちょっとしたコツといえるのではないでしょうか。

和食離れとスーパーイソフラボン “エクオール”

先ほどは二種類のイソフラボンについてご説明しましたが、その中で「アグリコン型」イソフラボンがカラダへの吸収が速いということだったのですが、

実は、そのアグリコン型イソフラボンにもさらに種類があるというのが今回のお話。

アグリコン型イソフラボンにはさらに、

  • ダイゼイン
  • グリシテイン
  • ゲニステイン

という三種類のイソフラボンが含まれているのですが、この中の「ダイゼイン」というイソフラボンが、人間の腸の中に住みついている約100兆個の腸内細菌の中の「エクオール産生菌」によって「エクオール」という成分に変換されることが分かってきたのです。

この “エクオール” という成分は、実に高いエストロゲン活性を持っていることで大変注目されている成分で、「スーパーイソフラボン」などと呼ぶ人もいるくらいです。

スーパーイソフラボンのエクオールアグリコン型イソフラボンの中でもエストロゲン様作用が比較的弱いとされている「ダイゼイン」が、腸内細菌の助けを借りてスーパーイソフラボン「エクオール」に変換されるというのは、まるで数ある大豆イソフラボンの中のシンデレラストーリー的大変身といったところでしょうか。

でも、ここで注意しておきたいことが一つだけ。

実はこのエクオール、日本人の二人に一人は、カラダの中に作る力がないといわれているのです。つまり50%。

でもご安心ください。このエクオールを作れる50%という数値、実はこれでも世界的に見れば高い方なのです。

欧米だとこの数値が25~30%にまで落ちてしまうそうです。

でも、いくら外国に比べて高いとは言っても、自分がその50%以外、つまりエクオールを作れない残りの半分だとするとイヤですよね。

そしてさらに悪い情報。

日本人の平均だと50%という数値なのですが、これをさらに年代別にしてみれば、日本人の若い人ほどこの数値が落ちていくというのです。

20代で20%~30%。

もう欧米並みに低くなってしまってます。

欧米の人たち、そして日本人の若い世代。

ここに共通項を見つけるとすれば、それはやはり先ほども触れた「和食離れ」。

和食の食習慣を持つ欧米人は当然ながら少ないでしょう。

そして日本の若い世代も、和食を食べる食習慣、少なくなってきていますよね。

和食はエクオールを作る一つのカギだと言われているのには、このような事情があるようです。

比較的発酵食品が多い和食が、腸の中の腸内細菌に与える影響はやはり大きいと言わざるを得ない、というのが結論でしょうか。

腸の中でエクオールを作れない若い世代。

それに和食、とくに大豆食品をほとんど食べてこなかったそれ以外の世代の方。

今からでも遅くはありません。

和食、そして大豆食品なら豆腐、納豆、味噌汁などをまんべんなくバランス良く食べる習慣。

今からはじめてみませんか?