生理前の便秘、その原因は?

生理前の便秘に悩む女性

生理前の便秘には黄体ホルモンの働きが大きく関係しています。

黄体ホルモンは女性ホルモンの中でも妊娠に大きく関わるホルモンですが、その妊娠に関わるメカニズムが、どういうわけか便秘を引き起こしてしまうのです。

今回はそのメカニズムを広く深く掘り下げてみます。

生理前の便秘と黄体ホルモン

生理前の便秘でお悩みの方って結構多いみたいです。

しかも、便秘が重なり、硬い便を排泄することで、切れ痔などの “痔” に発展する女性の方も多いようです。

便秘なら、まだ誰かに相談して、サポートを仰ぐことも出来そうなものですが、これが痔にまで発展すると、なかなか他人には相談しにくく、一人で悩んでしまうことになるんですね。

生理前の便秘は、PMS(月経前症候群)の症状の一つにも挙げられていますので、その原因はやっぱり女性ホルモンの分泌バランスにあると考えられているのですが、その原因の主犯格と考えられるのが「黄体ホルモン(プロゲステロン)」なのです。

黄体ホルモンは女性ホルモンの一つで、女性が妊娠や出産をする上で欠かすことのできない大事なホルモンですので、主犯格などと言ってしまっては申し訳ないのですが、

生理前の便秘には、どうやらこの黄体ホルモンが大きく関わっているようなのです。

 黄体ホルモン

黄体ホルモンは別名プロゲステロンとも呼ばれ、排卵後から次の生理にかけて分泌される女性ホルモンで、その時期は「黄体期」とも呼ればます。黄体ホルモンは女性ホルモンの中でも、主に妊娠・出産に大きく関わる女性ホルモンです。受精卵が子宮内膜に着床しやすいようにするために分泌されるホルモンです。

ではなぜそんな黄体ホルモンが便秘の原因になってしまうのでしょう?

黄体ホルモンと腸の関係

黄体ホルモンの仕事の一つに、“子宮の収縮を抑える作用“ というものがあります。

子宮というのは筋肉の塊のような器官なので、カラダの筋肉、例えば足の筋肉が緊張によって力が入り収縮するのと同じように、子宮もカラダのさまざまな動きや症状によって収縮します。

 子宮の収縮

子宮の収縮は、それが長く続けば、胎児に対する酸素や血液の供給を阻む要因にもなり得ます。

なので、そんな子宮の収縮は、妊娠を前提とした母体には悪影響となるために、黄体ホルモンはそんな子宮の収縮を抑えこもうとするのです。

けれど、そんな黄体ホルモンの働きは、子宮の近くにある腸にも影響を与えてしまいます。

つまり、腸の動きも抑えられるという結果を招いてしまうのです。

人間の腸というのは、「ぜん動運動」をしていることをご存知ですか?

ぜん動運動で動くいも虫ぜん動運動というのは、いも虫や毛虫が動くときの様子を想像してみると分かりやすいのですが、腸もあのような動きをすることで、腸の中にある便やガスなどの内容物を動かして、腸の中から排出しようとするわけです。

けれど、そんな腸のぜん動運動が黄体ホルモンの影響によって抑え込まれてしまったら、当然のことながら、便が排出される動きにも悪影響を及ぼすということは、容易に想像できますよね。

これが生理前の便秘の原因となり得る一つ目の要因。

そして二つ目の要因は、体内の水分に関わる問題です。

黄体ホルモンとカラダの水分の関係

黄体ホルモンが妊娠・出産に欠かすことのできないホルモンだということは先にも触れましたが、黄体ホルモンは妊娠の準備をするために、体内の水分を調整する働きもあるのです。

妊娠中は、胎児に血液を送ったり、胎児を育てる羊水に水分を使ったりと、いろんな局面で水分が必要となるため、黄体ホルモンは体内に水分を溜め込もうとするのです。

そんな中、水分を溜め込むために “目をつけられる” カラダの臓器があるんです。

それは他でもなく、“腸” です。

黄体ホルモンと腸の関係人間は水分を摂取すると、口→食道→胃→小腸→大腸 と流れて行くことでも分かりますが、腸は水分を調達する上では最適の臓器と言えます。

カラダ自身が、黄体ホルモンの働きによって、体内に水分を蓄えようとしている状況下では、そんな腸の腸壁から水分がどんどん吸収されていく、つまり腸から水分がどんどん奪い取られていくことになります。

するとどんなことが起こるかと言えば、大腸の中にある便は、水分の減少により硬くなってしまい、排泄されるのが困難な状況、つまり “便秘” になりやすい環境が出来上がってしまうのです。

これが、生理前の便秘の原因となり得る二つ目の要因となります。

 

黄体ホルモンの働きは、女性が妊娠・出産をするためには、なくてはならないものなのですが、卵子が受精に至らず、妊娠が成立しなかった場合には、その働きはちょっと厄介な結果をもたらしてしまうことがあるのです。

もちろんこれらの黄体ホルモンの働きは、人それぞれのカラダの環境とも密接に絡み合っているため、みんながみんな同じ症状が出るとは限りません。

生理前のカラダやココロの不調が激しくなる、PMS(月経前症候群)の症状が多岐にわたるのもそのためです。

さて次回は、今回ご説明した生理前の便秘には、どのような対処方法がふさわしいのか?

その改善方法も交えて見ていきたいと思います。